こんにちは。ひかるです。
人気映画やドラマが楽しめるAmazonプライム・ビデオ。様々な作品が見放題なサービスですが、その中でも僕が一番好きな作品を紹介します。
居酒屋探訪家 太田和彦氏の「太田和彦の日本百名居酒屋」です。酒が好き、酒の肴が好き、居酒屋が好き、そんなあなたにはぜひとも見てほしい番組です。
「いい酒、いい人、いい肴」を映像化
太田和彦氏はデザイナーのかたわら居酒屋探訪家として全国の居酒屋を飲み歩き書籍も多数執筆されています。自身が開拓した全国のオススメの居酒屋紹介、居酒屋での立ち居振る舞いなど、酒好きな人にはたまらなく面白い情報に溢れた書籍です。僕自身も太田さんおすすめの居酒屋を訪れたりしています。
また太田和彦さんは良い居酒屋の三要素として「いい酒、いい人、いい肴」という名言を残しています。言い得て妙です。いいお酒はいい酒の肴があってこそ引き立つし(その逆も然り)、どんなに美味しい酒と料理でも店の雰囲気を大きく形作る店主の人柄次第で再訪するか否かが決まります。
今回紹介する「太田和彦の日本百名居酒屋」は氏のモットー「いい酒、いい人、いい肴」を体現した番組です。もともとCS放送で1999年にスタートした番組ですが、20年目となる今でも再放送され続けている人気番組をAmazonプライム・ビデオで楽しむことができます。
プログラム内容はこちら。()内は紹介する居酒屋です。
- 東京居酒屋の老舗(鍵屋・みますや)
- 若者の町に輝く居酒屋(笹吟・両花)
- 博多の名居酒屋と言えば(さきと・寺田屋)
- 九州の酒と肴(こつこつ庵・入福)
- 札幌に名居酒屋有り(あんぽん・味百仙)
- 冬が待ち遠しい北海道の酒(独酌三四郎・しらかば)
- 東京の名大衆居酒屋と言えば(斎藤酒場・大はし)
- 粋な東京下町、旨い肴と旨い酒(魚竹・味泉)
- 日本海の魚と名酒が呼んでいる(魚仙・ねんじり亭)
- 富山湾は美味しい肴の宝庫(親爺・あら川)
- 湘南にも歴史ある名居酒屋が!(銀次・久昇)
- 中央線沿線、新旧ふたつの名居酒屋(らんまん・善知鳥)
- 山陰の米子と松江でじっくりと(桔梗屋・やまいち)
- 中国地方横断、旨い酒と肴を求めて(ころく・田吾作)
- 浜名湖を挟んで名店二つ(千代娘・貴田乃瀬)
- 東海道の要所に老舗の名居酒屋(多可能・大甚)
- 南の海に浮ぶ南西諸島の名店(一村・おでん東大)
- 本州から遥か南、先島諸島の名居酒屋(ぽうちゃたつや・森の賢者)
- 大阪で旨い日本酒を飲むなら(やまなか・ながほり)
- 大阪、ミナミのさらに南(和源・スタンドアサヒ)
- 山手線のど真ん中、若くて勢いのある二軒(まるしげ・おかげさん)
- 魚の宝庫、千葉県の外房と内房(舟勝・三番瀬)
- 青森県の東西に名店あり(しまや・ばんや)
- 岩手県の酒と肴に舌鼓(とらや・こまつ)
- 大阪、若手の隠れ家的居酒屋(門・渉)
- 大阪の名居酒屋と言えば(明治屋・上かん屋)
- 神田で粋に酒を飲むには(赤津加・新八)
- 下町浅草の名店で一杯(志ぶや・ぬる燗)
- 山形新幹線に乗って東北の日本海へ(庄助・いな舟)
- 晩秋の秋田県、やっぱり日本酒(酒盃・べらぼう)
- 東京都は広い!銀座から離島まで(梁山泊・こびき)
- 横浜から鎌倉へ、名酒肴をたずねて(麺房亭・企久太)
- 京都の歴史ある名居酒屋(神馬・赤垣屋)
- 古い京都の町で新しい流れ(きたざと・めなみ)
- 南紀から南大阪、地元に根付く名居酒屋(長久酒場・九十九)
- ちょっとお洒落な大阪と神戸(まゆのあな・吟醸)
- 長崎でしっとり一人酒(安楽子・朱欒(ざぼん))
- 鹿児島、天文館の夜は焼酎で(味乃さつき・菜菜かまど)
- 四国横断、旨い魚と男のロマン(美人亭・とんちゃん)
- 魚好きには堪えられない愛媛県(ほづみ亭・たにた)
- 甲府と飛騨高山に山菜を求めて(くさ笛・樽平)
- 東京、隅田川沿いの名居酒屋(田中屋・山利喜)
- 札幌の小振りだが一本筋の通った二軒(魚菜・ふらの)
- 津軽海峡を挟んで名店ふたつ(粋花亭・ふく郎)
- 琵琶湖の恵み、滋賀と京都(能登・ますだ)
- 北陸の雅を感じながら一杯(魚志楼・魚常)
- 八重洲と新宿3丁目、対照的な二軒(ふくべ・地林房)
- 東京居酒屋の基本(金田・シンスケ)
余計な演出・ナレーション一切なし
「太田和彦の日本百名居酒屋」の魅力は余計なものが一切排除されているところ。グルメ番組によくありがちなナレーションや誇大なリアクション、商業的な宣伝文句。そういったものが一切ありません。
番組のほとんどが太田和彦氏の一人語りと店主との会話(と、料理を咀嚼するときの静寂)だけで成立しています。BGMにジャズが流れている中で、太田和彦氏が居酒屋にふらっとひとり酒にきたかのような温度感で番組は進んでいきます。
もともと太田さんは喋りが上手な方ではなく寡黙なタイプの方ではありますが、時たまカメラに向かってお店や料理を紹介する一人語りがある程度です。その演出のなさがかえって落ち着くんです。肩に力が入ってない感じがとてもいい。
太田和彦の魅力 〜クセになる言い回し〜
魅力的なお店、店主、料理に酒はもちろんなのですが、この番組が唯一無二のグルメ番組として君臨しているのは太田和彦氏そのものです。
寡黙な太田さんではありますが、この人の語りはとても人を惹きつけます。話し言葉なのですが文学的というか文体調というか。僕たち視聴者がテレビ番組ではなく、本でも読んでいるかのような感覚を受ける語り口調なんです。
「いい酒、いい人、いい肴」という名言に代表されるように、太田さんは言語化するのもとても上手です。飾り気がなく、それでいて色気がある。言葉のチョイスや間が絶妙で、氏の落ち着いた声質と寡黙な雰囲気と合間ってなんとも言えない「太田和彦ワールド」が展開されます。
この人の語りはとてもクセになります。お店にこびることもなく、いつわらず。落ち着いた大人の色気があるけれど、子供のような茶目っ気も見え隠れしたりする。そんな不思議な氏がリードするこの番組は一度見ると病みつきになるんですよね・・・。
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