こんにちは。ひかるです。
キッチンで干物は美味しく焼けるというのが今回の結論。先に言っちゃいます。
前回料理科学にしたがって、炭火の代わりに赤外線と遠火でステーキを焼いたら美味しくなりました。
>>ステーキの焼き方のコツは「赤外線」と「遠火」を再現するだけ
ただし、他の焼き方と比較をしていないんですよね。
しかも美味しいとか美味しくないとか、めっちゃ主観。その時の体調で味覚なんて変わるし、個々人の好みもあるじゃん。ということで2つを比べることで見た目や食材の焼かれ方、調理時間の違いなどを見てみましょう。
CONTENTS
干物の美味しい焼き方対決!「魚焼きグリル」VS「赤外線遠火」
キッチンで干物焼き比べ対決。今回は「アジの開き」でやってみました。朝ごはんの定番!朝から米食べたい派です。
さあさあお立ち会い!それぞれスタンバイ!!出走位置につきます。
赤コーナー「魚焼きグリル」
青コーナー「赤外線遠火システム”初号機”」
赤外線遠火はステーキの時と同じ、またこの初号機セットです。
同時に加熱スタート!
ガンガンセラミックを熱しています。オレンジ色に燃え上がってますね。この色は期待できる!ごーごー!
魚焼きグリルも熱してます!
こちらは焼き台の下に水を敷いてるので水蒸気が窓内側についてます。中の湿度は高そうだ。
数分経った頃、いい匂いがしてきました。メイラード反応が進んでいる証拠ですね。そろそろひっくり返してみましょ。
せいや!!
おおおーー!!皮の色いい感じじゃん!うまそ。
同時に、グリルの中を見てみました。
なんと!焼き目があまりついていない!皮目と身(グリルは上から熱する)の違いはあるかもしれませんが、赤外線遠火がいっぽリードというところか。
またまた数分後ひっくり返してみると身もいい色。
はい!焼けました!赤外線遠火がいい頃合いになったところでグリルの方も取り出します。(加熱時間は同じ)
干物の美味しい焼き方!「魚焼きグリル」と「赤外線遠火」を比較
さて比べます。左「赤外線遠火」 右「魚焼きグリル」
魚焼きグリルから見ていきます。
ここでお詫びしておくとひっくり返すのをすっかり忘れてました。身の方をずっと焼いてたことになりますね。。
こちらは最終的にはちゃんと焼き色がついてます。ガスは水蒸気が発生するからもっと水っぽくなるかなと危惧していましたがそんなことありません。
次に赤外線遠火。
表面から脂が滲んでいていかにも美味しそう!!ただ、見た目の違いはあまり見られないという結果に。
次は裏面。皮目。
魚焼きグリル。
赤外線遠火。
圧倒的に赤外線遠火がうまそう!ですが、これはグリルをひっくり返さなかったからかも、、、。すんません。ただ、焼き時間はどちらも同じ。グリルを途中でひっくり返していても焼き色はつかなかったと思われる。赤外線遠火の方が焼き色がつく(表面のメイラード反応が進む)のは早かったから。焼き時間の速さでは赤外線遠火が勝利でしょう。
干物の美味しい焼き方!「魚焼きグリル」と「赤外線遠火」を食べ比べる
※ここからは主観的な分析です
僕の好みも多分にあるし贔屓目になっているのだろうけど、干物は赤外線遠火が断然美味しい!
干物のうまさの秘訣は表面と中身の食感の違いがあることに感じる。赤外線遠火はそれ自体の効果とメイラード反応によって表面がパリッと香ばしい。それが口中で感じる最初の感覚なんだけどその後、身のふっくらした柔らかさと魚の脂が滲んでくるような食感がやってくる。この食感が2段に変化するところが旨さに繋がっているのではないか。
一方で魚焼きグリルの方は表面も中身も均一な食感。変化が起きないから噛んでいて面白みに欠ける印象だった。これは根拠に乏しい仮説だけど、恐らく魚焼きグリルでは水蒸気量が多く温度が十分に高くならなかったことが原因ではないか。ガスは燃焼すると水蒸気が発生することは前回記事にしたが、さらにプラスして魚焼きグリルの下には水を敷いているからそこからも蒸発してさらに水蒸気量が増える。つまり魚は蒸し焼きのような状態。食材の周囲を水分が覆うためにカリッとしない、しっとりする。表面には滲み出る脂はもちろん、水分も一定量存在するのではなかろうか。。一方の赤外線遠火は水分をしっかりとばすから、魚の表面の水分量が少なくパリッと焼けるんじゃないかなと。
干物の美味しい焼き方が決定!魚焼きグリルよりも赤外線遠火!
そんなことから今回の対決は赤外線遠火の勝利!!
いやいや、美味しさは味覚や嗅覚で感じるものでしょ食感なんてそんなに重要なのと思うかもしれない。ただ、人間の味覚は面白いもので過去の記憶から連想されるている。例えば、アボカドに醤油でマグロ、プリンに醤油でウニ、のように全く異なる(し、普段食べない組み合わせの)食べ物をマグロやウニだと錯覚してしまう。
これは過去に食べたマグロやウニを記憶していて、アボカド醤油やプリン醤油という未知の食べ物を口に入れた時「これは何?」の答えを導き出すため脳が過去の記憶を検索するから。「今食べているこれは●●に似ている」という変換をすることで人間は味覚を認識している側面がある。
人それぞれおふくろの味が違うのもこれ。小さい頃から食べ慣れてきた自分にとって最高にうまいものでも、人に食べさせてみたら感動がなかったということは決して少なくない。
今回の場合、食感の違いは僕には大きく感じられて赤外線遠火は「和食料理屋で食べる魚焼きの食感(=美味しい記憶)」を思い出した。それほど料理屋の干物と遜色ない焼き方のように感じられた。
今回は以上!まとめると
焼き時間:赤外線遠火の勝利。表面の焼きめもつき、早く焼き上げられる
見た目:ドロー(身側)。皮目は魚焼きグリルでは焼かなかったため焼き色がついていない
味:赤外線遠火の勝利。表面パリッと中はふっくら、食感に変化が生まれ美味い?
次回は干物や開きではなく、金ぐしに通した塩焼きに挑戦してみよう!
>>魚を焼くならグリルより串!簡単にお店の味が再現できる焼き方
干物の美味しい焼き方で使った料理道具
ひかる