ひかるぶろぐ

かたまり肉からつくる角切りハンバーグステーキ

こんにちは。ひかるです。

先日コストコで買ってきた牛肩ロースブロック肉をハンバーグにしました。

コストコの精肉はとにかくサイズが大きく最低でも1kg〜での販売だったりします。食べきれるか心配になりますが、我が家2人で初日は厚切りステーキに、2日目はハンバーグにして美味しく食べきっています。

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コストコの牛肩ロースブロック肉を美味しい厚切りステーキに仕上げる方法

2019年4月17日

ブロック肉からハンバーグを作ると面倒に感じるかもしれませんが、スーパーマーケットのひき肉を使うよりも圧倒的に肉感のあるハンバーグに仕上がります。肉の旨味が全然違います。

スーパーのひき肉を使わない理由

家庭でハンバーグというと真っ先に思い浮かぶのはひき肉です。ひき肉は自分で細かくする手間が省けるし、価格も安く使いやすいのですが我が家では積極的に購入しません。

ひき肉はスーパーマーケットで機械を使って細かくミンチ状に加工されます。低価格で家計に優しいひき肉ではありますが、安く販売できるのは肉を切り分けた際に生じる余り部分や食べにくい筋部分、商品価値の低い肉などを使っているので安くできるわけです。

一概に「ひき肉に使われている肉は低品質」とは言えませんが、それ自体では商品価値の低い部位を使っているからこそ安く販売できるわけです。

ひき肉について最も大切なことは、キッチンで調理するまでに旨味がどんどん低下してしまっているということです。肉は空気と触れ合うことで酸化します。酸化が進むと色が変化し、最終的には腐ってしまいます。

ひき肉はミンチ状に加工されることで多くの空気に触れることになります。加工してパックに詰める間、パックされた後も、ひき肉はブロック肉と比べ表面積が大きいため空気と触れ合いやすくなります。つまり、ひき肉はブロック肉と比べ酸化が進みやすく、時間が経つとともに悪くなりやすい状態で販売されているわけです。

酸化の他にも、イノシン酸などうま味成分はブロック肉に比べ減少しやすい状態です。肉はカットされると、その断面から様々な成分が流出します。販売されているパックの底に、ドリップと呼ばれる赤い血のような液体がみられることからもわかる通り、肉の美味しさとなるうま味成分などが抜けやすくなっているわけです。

「端肉が使われている(良質な肉が使われていない)」「酸化が進みやすい(足が早い)」「成分が流出しやすい(うま味が少ない)」こうした理由から僕はひき肉を積極的には選びません。

安価で柔らかく、料理しやすいという良い点もあるひき肉ですが、残念ながら「価格・利便性」と「美味しさ」はトレードオフの関係にあります。

そんなわけで「ステーキ用」の「ブロック肉」を「調理直前」にカットすることで、ひき肉のデメリットを解消することができます。

安価なステーキ肉の全てが高品質というわけではもちろんありませんが、ひき肉に比べ品質が落ちにくく、美味しさを感じやすい状態にある肉であるのは間違いありません。

ひき肉ほどの柔らかさはありませんが、ジューシーで肉感のあるハンバーグが作れます。

ブロック肉を細かくカットする

ブロック肉を包丁を使って細かくするところから始めます。とはいえ、包丁だけでひき肉のようなミンチ状にするのは困難。そこまでこだわらず、1cm角ほどの大きさでも十分美味しいハンバーグができます。好みは分かれますが、少し大き目の方が口に入れた時の食感で「肉感」を感じやすい。若者向けのハンバーグと言えるかもしれません。

炒めて少し焦がした粗みじん切り玉ねぎ、塩を加えてこねこね。味付けとなる塩の量は「食材重量1%」がハンバーグに限らず料理の基本。人間の体液塩分濃度は約1%で、これに近づけた味付けを人は美味しく感じやすいためです。

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2018年4月24日

小麦粉などつなぎを使わなくても、塩によって肉から粘り気が出てくっつきやすくなります(塩の浸透圧効果)。とはいえ、ひき肉で作るハンバーグほど接着効果はないので緩くかたまりができればOK。

手ごねしたハンバーグを牛脂で焼き上げる

ハンバーグ用に細かくカットするときに取り除いた筋を捨てずに使います。

ブロック状のステーキ肉には赤身のほかにも筋部分も含まれています。これは食感を悪くするので、取り除く一手間を加えれば美味しいステーキになるのですが、この取り除いた筋から出る脂を使うと美味しくハンバーグが焼き上がります。

肉という食材が美味しい理由は様々ありますが、肉から出る脂の甘み・香りも美味しさを形作る一つの要素です。例えば、とんかつはラードという豚の背脂を揚げ油に使うこともありますし、ラードを使ってチャーハンをつくればパラパラに中華料理店の味に仕上がります。

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2018年8月2日

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2018年11月22日

フライパンに牛脂を投入して弱火でじっくり5分ほど焼くと、じわじわと脂が染み出てきます。これが牛脂です。

フライパン全体に回るほどの牛脂が出たら筋部分は取り除きます(さようなら)。ハンバーグを投入、焼き上がりまでずっと弱火をキープです。

焼き始めにハンバーグから出てくる肉汁はキッチンペーパーで拭き取ります。最初に出てくる肉汁にも旨味成分は含まれていますが、それと同時に大量のアク(雑味。臭みのもと)も出るためです。焼き後半にかけてアクは少なくなるので拭き取らずそのままで。キッチンペーパーは調理時に食材から余計な水分を取り除くためにも使いますし、肉や魚の保存にも使うことで劣化を遅らせることができます。料理に欠かせないアイテムです。

両面をしっかり焼きますが、難しいのはハンバーグの中心まで火が通っているかどうか。

中心の焼き具合は鉄串を使ってチェック。ハンバーグの中心に刺して数秒待ちます。鉄串を抜く時に出る肉汁が赤ければ焼きが足らず、透明な肉汁なら火が通っていると判断します。それだけなら竹串でもいいような気がしますが鉄串は何かと便利です。肉を刺した部分に直接触れ、その温度の高低でも中心温度を判断することもできますし、焼き魚や焼鳥を調理する時にも重宝します。

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2018年4月18日

残った肉汁でソースを作る

ハンバーグを焼いた後に残る肉汁にはうま味が詰まっているのでこのままソースづくり。

ソースの配合はお好みを見つけてみてください!

小麦粉を加えてソースにとろみをつけます。が、今回は失敗。高温のソースにそのままぶち込んだため溶けきる前に熱によって固まりダマができてしまいました。

小麦粉は事前に温度が低いワインと混ぜておくとダマにならず良さそうです。

そんなわけで完成!ステーキ肉からつくる角切りハンバーグ。

心配していた肉の接着ですが、丁寧に扱えば崩れません。ハンバーグを焼くことで肉が固まるのでフライパンに載せる時、ひっくり返す時などは丁寧に触ります。

ひき肉に比べ。肉のうま味バツグンです。水分量(肉汁)が多く脂の甘みが感じられジューシー。食感はひき肉のような柔らかさはありませんがゴロッとした肉の食感でご飯が進みます。

いつものひき肉ハンバーグに飽きたらお試しあれー!

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