こんにちは。ひかるです。
毎年恒例、梅仕事に時期になりました。この時期は青梅を使って「梅干し」「梅酒」「梅シロップ」を作っています。梅干しについてはかれこれ4年目になります。
毎年割とうまくいっていたのですが、昨年初めて失敗した部分もあって。今年は是が非でも失敗させたくまいとちょっとやり方を変えてみました。
>>梅干しをジップロックだけで作る!現代版手抜き梅干しの作り方
昨年の梅干しづくりで失敗したこと
昨年の梅干し失敗とは、出来上がった梅干しを瓶詰めしたのち、カビが発生し始めたことです。
カビが生えたものを取り除き、また梅干しを梅酢にくぐらせて保存し直す。という手順を踏んでカビの発生を抑えようとしたものの、やっぱりまたカビが発生して。そんなこんなで仕込んだ梅干しの1/3を消失するという事態に。
これはどげんかせんといかんわけです。考えられる原因は主に2つ。
梅干しカビ事件の原因1:保存瓶の消毒が甘かった
初歩中の初歩なのですが、梅干しを瓶詰めする前に保存瓶自体を消毒しなければなりません。目に見えないようで、ちゃんと乾いていても菌は潜んでいます。
通常、熱湯消毒をして殺菌してから瓶詰めするのですが、我が家はケチって100円ショップの瓶を使っています。これは耐熱ガラスではないので熱湯ドバッとは不可。いきなり熱湯を注いで急激な温度変化が生じると割れます。それでも、ぬるま湯で徐々に温めてから熱湯を注ぐという方法でいけるのですが、やっぱり耐熱ガラスで熱湯消毒するのがベスト。
ぬるま湯→熱湯消毒後、我が家ではアルコール拭き拭きもしていました。梅酒に使うホワイトリカーをキッチンペーパーに湿らせて瓶の内側を拭きあげることで除菌するという消毒方法です。高濃度のアルコールは菌の天敵ということで熱湯消毒と合わせると非常に有効な方法です。
書いてて思ったのですが、アンパンマンはカビるんるんに弱いのですが、「熱湯くん」とか「アルコールちゃん」みたいなキャラクターがいてくれたら心強そう。
熱湯くんとか、普段は触ると熱くてみんなに嫌われションボリするけど、いざという時(登場ばいきんまん一味)にえいやと消毒してくれて「熱湯くんありがとう」みたいな1話が作れそう。アルコールちゃんも普段は場末のスナックを営んでいて男たちをへべれけメロメロにしてしまう魔性の女、みたいな設定は・・・アンパンマンらしくないですね。
とにかく、熱湯とアルコールのダブル消毒をしていてもカビが発生したのが昨年。それに過去2年その方法でカビとは無縁だったわけなので消毒に問題があるのかというとちょっと今回はスルーしてみます。
梅干しカビ事件の原因2:塩分濃度が低かった?
梅干し作りは非常にシンプルで、青梅を塩漬けにし浸透圧効果で青梅の中から梅酢と呼ばれる水分(酸っぱい)を流出させ、たっぷりの梅酢の中でしばらく漬けておきます。梅から水分が抜けることで and 梅酢に含まれる塩分とクエン酸の殺菌効果で梅干しの保存性が高まるというわけです。
そのため、「何%の塩を使って梅干しを作るか」というのは梅干し作りにとって非常に重要な問いです。家庭で作る場合、15〜20%と高濃度でつくることで失敗が少なくなります。その分、減塩が叫ばれる時代と逆行した塩っぱい食味の梅干しが出来上がるわけですが、僕はおばあちゃんが漬けてくれた昔ながらの塩っぱく酸っぱい梅干しが好きだし、好きなもの食べるのがストレスが少なく一番身体にいいと思っているので20%の濃度で梅干し作りをしています。
昨年も、そしてそれまでも「20%」で作っていたはずなのに、なぜか昨年は失敗。。計算を間違えたか?はたまた、20%でも安全というわけではないのか?
今年はこの問いにフォーカスすることにしました。写真とともに青梅重量と塩重量、そしてその濃度をキッチリ記録して作ります。塩分濃度は毎年と同じように20%とします。
2019年の梅干し作り
我が家では赤紫蘇を使わない白漬けです。過去赤紫蘇を使って作りましたが手間がかかるし、白漬けでも十分に美味しい梅干しができるからです。来年あたりは赤紫蘇ver.もやろうかな。
まずは買ってきた青梅のヘタを取っていきます。つまようじを使ってちまちました作業ですが、これがけっこう楽しい。ヘタはするんと取れるので気持ちいいんですよね意外と。
青梅はまだまだ青く未熟。梅干し作りには適さないので通気性のよいザルなどに平たく乗せ、新聞紙などを乗せ常温で置いておきます。だんだんとニオイが桃のような甘い香りに変わっていきます。
ここまで熟れるとイイ感じ。
ボウル、ジッパーバッグを除いた梅単体の重量は951g。間違いない。
そして使用する食塩の量は238g。梅951gの20%であるのは間違いない。
ジッパーバッグに梅と食塩を加え、空気をしっかり抜いて封をします。
梅雨明けまでの約3週間、冷蔵庫の中でしばしその時を待ちます。この時、数個の梅干しジッパーバッグがあれば重ねて重石にし梅酢の流出を助けてあげます。この冷蔵庫期間では梅酢を出し切ることが重要です。
透明な梅酢に梅干したちが浸っている状態で寝かせないといけません。梅酢は数日で出始めます。
梅雨が明け、夏が来たような晴れた日に天日干し。水分をしっかり飛ばすことが目的です。天日の殺菌効果もあるのでしょうか。朝から日暮れまで。夜間は夜露で湿ってしまうので部屋の中に取り込みます。これを3日間。
干し網はものすごく便利で、梅干し作り以外にも魚の一夜干しを作ったり、塩シャケを作ったり。自宅居酒屋には欠かせないアイテムです。
赤紫蘇を使わなくても天日干し効果で色が赤づきます。消毒した瓶に詰めて完成。昨年に比べて今年は梅干し表面に塩が吹いています。やはり昨年は塩分濃度を間違えたか、もしくは天日干しが不十分だった可能性もありそうです。
味わいはものすごく塩っぱくて、酸っぱい。人によっては飛び上がるほどなので忌み嫌われそうなヤツですが、汗をかく猛暑には大切な塩分補給を担ってくれます。特にUber Eatsで尋常じゃなく身体を動かすので夜ご飯に、朝ごはんに一粒食べると1日のパフォーマンスが全然違う。脱水症状対策にもってこいです。
11月現在、いまだカビが生えてきません。とりあえず今年は大成功のようです。来年は18%の塩分濃度でもカビないか試してみます。
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ひかる