こんにちは。ひかるです。
ポケマルにてスルメイカと一緒に大量にニギスが届きました。カレイも。
>>カレイの中毒性。一夜干しにするとまるで雰囲気が変わるのだ。
二ギスははじめましての魚でしたが、食べてみるとこれがなかなか曲者でして。数にして10尾ほどでしょうか。
二ギスはとても足の早い魚だそうです。実際に触ってみるとその理由がよくわかります。水分量が多く身がとても柔らかい。
その反面ウロコは包丁で軽くなでるだけで落とせるので下処理は楽ちん。頭を落とせばそれなりに冷蔵庫で保存も効きそうな気もします。もちろん加熱調理にて。
水揚げ翌日に届いたのでその日は刺身にしてみました。ニギスの刺身。水分が多いので、味はぼやけたような、うま味を強く感じるようなものではなく。塩をあてたり昆布締めにしたりするなど一手間かけるのがよさそう。
そのほか、軽く振り塩をして焼いてみました。我が家には魚焼きグリルはありませんが、赤外線効果で炭火焼きと同等の効果があるセラミック焼き網で焼き上げます。
串をうったものの、ニギスの身はとても柔らかくポロポロに。見てくれは悪いのですが、口に入れてしまえばおんなじ。と言い訳。
内臓を取らずにそのまま塩焼きにしましたが、この肝が苦味があってなかなか味わい深い。身がふっくらとしています。
翌日はニギスの頭をとって煮付けにしました。僕は最近は煮魚にハマりつつありますが、同じ配合の煮汁でも炊く魚によって味わいが全く異なるのが楽しいところです。
ニギスを炊くと、身はとてもふっくら。身離れもよく醤油やみりんのうま味もプラスされてとても味わい深くなりました。刺身よりも塩焼きよりもこっちの方が好き。
調べてみると、ニギスは圧倒的に加工品として出回ることが多いようで。僕も例に倣い丸干しにします。
確かにニギスの身質を考えると、ほどよく水分を抜いてうま味を凝縮させた方が、身崩れしにくく食べやすい魚なのだと思います。海水と同等の3%塩水に15分ほどさらして(立て塩)、
干し網の中へ。アジやいかの一夜干しと同じ要領です。梅雨の今時期だとイワシが美味しかったなあ。
一晩経つとこんな感じ。ここでニギスの正体が判明します。内臓を取らずに丸干しにしたのですが、丸干しにするとその風味がべらぼうに強くなります。
魚が苦手な人には少々きついかも。ニギスはとってもクセの強い魚だったのです。魚が好きな人にはたまらない、「ああこれは日本酒だな」と思わせる香り。
そんなわけでニギスの丸干し。身から水分が抜けている分焼いている途中での身崩れはせずに綺麗に焼きあがりました。
ニギスを色々と調理しましたが、これが一番好きかも。ニギスはなんだか味の薄い魚な印象でしたが、丸干しにすることでニギスホンリアのクセのある香りやうま味がはっきり現れ、とても存在感のある味わいに。
そのクセとは、おそらく肝由来だと思いますが、シンプルな塩焼きの肝とは違い、丸干しの肝はさらに尖ったうま味があります。これが淡白な身と一緒にいただくのが楽しいですね。
ニギスは生の状態ではなかなかお目にかかれない魚で、漁師直送ならではな食材でした。魚の世界は本当に奥が深くておもしろいなあ。
ひかる