味が乗らない?ならば見直すおでん「こんにゃく」の下ごしらえ

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こんにちは。ひかるです。

そろそろおでんが恋しい季節を迎えます。家庭料理が楽しいおでんですが、こんにゃくの味付けに苦労しました。

「おでん出汁のなかで煮込んでいるのになかなか味が染み込まない・・・」

こんにゃくも2日も3日も煮込めばしっかり味がしますが、今日作って今日食べたい。どうしたものかと試行した結果、おでんこんにゃくの下ごしらえを見直しました。

だいこんをしみっしみでほろほろに柔らかくする方法はこちら。

>>大根を最速で(早く)柔らかくする(煮る)方法

大根を最速で(早く)柔らかくする(煮る)方法

2019年9月27日

 

 

おでんこんにゃくの下ごしらえ

手作りしたくてたまらない僕なのですが、さすがにこんにゃくは手作りせず市販のものを使います。

今時の市販こんにゃくは「アク抜き不要」のものが大半なので下ごしらえが必要ないことがほとんどです。三角形にカットしておでん出汁に放り込むだけ。

ただ、これだけだと冒頭に書いた通り、こんにゃくに味が乗りません。大根はしっかり”シミシミ”なのに、です。食材に味を乗せることを考えると、こんにゃくは加工食品なので、肉や野菜とはメカニズムが違うことを理解する必要があります。

肉や野菜などの場合、それは細胞の集まりであって、外界と接する部分は細胞膜になります。この細胞膜は「半透膜」となっていて、水分をはじめ様々な物質が食材内外を行き来することができる仕組みになっています。この半透膜を利用して浸透圧効果で脱水したり、塩分濃度をいじったりすることができます。

一方のこんにゃく。こんにゃくいもを細かしたりあれやこれやして固めたものです。肉や野菜と異なり単なる細胞の集まりとは言えない構造になっていると想像します。そしてそのほとんど全体の97%が水分です。残りの3%が炭水化物。

>>文部科学省:食品成分データベース

 

ぷるっとつるッとしたこんにゃくが、ほとんど水分というのも不思議ですがその水分量の多さが味の乗りにくさの要因だと想像します。脱水して塩分濃度が高まれば、味を感じやすくなる、はずです。

また表面がつるっとしているので、せっかくのおでん出汁がするりと落ちてこんにゃく表面に留まることができず味が感じられないのは経験則として僕らは理解しています。

 

こんにゃくの下ごしらえ1:隠し包丁を入れる

そんなわけでこんにゃくの下ごしらえとして、表面に隠し包丁を入れるのは古くからあって超定番の下ごしらえです。

ぼくは「さいの目」に包丁を入れ、こんにゃく表面に凹凸をつけ、そこにおでん出汁が留まるようにします。これはごくごく一般的な方法。さいの目にすることで、滑り止め効果で箸でこんにゃくを持ちやすくもなる一石二鳥感。

 

カットする時も一工夫をします。せっかく表裏にさいの目をいれても、三角形にカットした時その断面がフラットになってしまいます。そこでジグザグに少しずつ包丁を進めることで断面にも凹凸をつける。

 

見てくれは少し奇抜になりますがこの「ジグザグカット」、こんにゃくの触感も相まって結構楽しかったり。

 

おでんこんにゃくの下ごしらえポイント1つ目は「表面に凹凸につけておでん出汁を留まりやすくする」です。

 

こんにゃくの下ごしらえ2:塩をして置いておく

おでんこんにゃくの下ごしらえ2つ目は「塩振り」です。

 

先述したように、こんにゃくは肉や野菜と同じとは思えませんが、塩をして置いておくと水分を抜くことができます。脱水した後は表面の塩を洗い落とします。でもこれって肉や野菜の浸透圧効果と同じでは?と思ったり。確かにこんにゃく芋の細胞膜が残っているからか?とか想像しますが真相はわかりません。脱水されるとその分だけこんにゃく内部に隙間ができるので、おでん出汁がしみやすくなる、と妄想します。

こんにゃくに塩をすると水分が抜けるというのは試行してみてわかりました。ほとんどが水分であるこんにゃくから少しぐらい脱水しても大きな問題になりません。「塩をして置いておく」ぐらいでは電子レンジでチン or 冷凍解凍したこんにゃくのようなボソボソ食感にはなりません。

 

こんにゃくに塩をすることで塩分がこんにゃく内部へ拡散します。拡散とは、高い濃度 → 低い濃度へ物質が移動することです。かなりざっくりいうと。浸透圧と同じぐらい料理で大切な科学の一つです。

また塩によって味が乗りやすくなる要因として、おでん出汁に秘密があるように思います。我が家のおでん出汁はかつおぶしと昆布でひくわけですが、昆布だしの旨味であるグルタミン酸は塩(塩化ナトリウム)ととても相性がいいんです。

塩化ナトリウムはグルタミン酸の旨味を引き出すことがわかっています。少量の塩でもグルタミン酸に加えるとうま味を強く感じやすくなるということ。こんにゃくの表面に塩をして、(どういう原理か)塩分濃度が高まることでおでんだしに含まれるグルタミン酸を感じやすくなり「美味しい(≒味が乗った)」という結果になるのでは・・と。

おでんこんにゃくの下ごしらえをまとめると。

  • 表面に隠し包丁を入れる
  • 塩をして置いておく

この下ごしらえで味が乗る原理としては次の通りです。

  1. こんにゃく表面に凹凸ができることで、おでん出汁が留まりやすい
  2. 脱水されることで
  3. 添加した塩がこんにゃくに拡散する
  4. おでん出汁のグルタミン酸と添加塩との相乗効果

仮説や妄想が過ぎる部分がありますが、おでんこんにゃくに上記のような下ごしらえをすると味が乗りやすいのは実際に経験しています。これはおでんに限らずこんにゃく料理に応用できそうなお話です。

 

だいこんをしみっしみでほろほろに柔らかくする方法はこちら。

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大根を最速で(早く)柔らかくする(煮る)方法

2019年9月27日

 

ひかる




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ABOUTこの記事をかいた人

2013年大卒。社員3名零細スタートアップベンチャー新卒入社。組織開発コンサルに従事後、17年12月末退職。収入0からリスタート。好きなことやりたいことに素直に!ブログを綴りながら生きていく!人生実験してます。