「手作りヤンニョム」でつくる自家製キムチ

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こんにちは。ひかるです。

先日(といってもかなり前)キムチを自家製してみました。なんでも1からつくりたくなってしまう性。買ってきた方が絶対に早いし楽ちんなのにどうしてもつくりたい。

色々と難しそうなキムチですが、調べてふむふむしてみると構成要素が見えてきました。

>>鄭 大聲(1968)「キムチの調理科学」

「本場と異なるキムチ」が多い日本

酒飲みなみなさんならうすうす気づいてるかと思いますが、日本メーカー製キムチは本場韓国のキムチとは一味違います。酸っぱくない。

僕も以前は「酸っぱくない日本のキムチ」が食べやすくて好みだったのですが、歳を重ねるごとに、料理における酸味の魅力に(やっとこさ)気づけるようになって、「酸っぱい本場のキムチ」が魅力的になりました。

日本では「酸っぱくないキムチ」が人気のため、国内メーカーは「乳酸発酵させない」キムチを販売しているのだとか。

つまり、本場韓国のキムチは日本のものと比べるとしっかりと発酵させたタイプです。実際に韓国の友人も「酸っぱくないキムチはキムチじゃない」と言っていました。

日本にもぬか漬けやなれずしなど乳酸発酵させる料理に馴染みはあるはずなのに、キムチの嗜好は別というのは面白いところです。

キムチは「酸味」と「うま味成分」がポイント

僕が作ろうとしているのは本場韓国の乳酸発酵ばっちりキムチです。文献によると、美味しく作るポイントは「酸味」と「うま味成分」にあるようです。

美味しいキムチのポイント1:酸味

これはまさに乳酸発酵させることで得られる食味。乳酸発酵に必要なのが「乳酸菌」と「糖分」。

キムチの代表野菜である白菜(にかかわらず多くの野菜)には、その表面に乳酸菌を抱えています。というか、野菜に限らず乳酸菌は空気中とか割と身近に存在するそうです。

この乳酸が野菜の糖質を分解することで乳酸を生成します。ざっくりと、この過程が乳酸発酵。糖質量は野菜だけでは心許ないので、砂糖や果物に小麦粉などの糖質を添加することで発酵を促進させることができます。

このように考えると、なぜキムチに砂糖や果物が入っているのかが理解できます。

美味しいキムチのポイント2:うま味成分

本場キムチとは、乳酸菌の働きによって野菜を分解して発酵させることでつくられることがわかりました。でも、たったそれだけであのキムチの深い味わいが生まれるかと言うとそんなことはないようで。

野菜だけでは文字通り味気ないということで、うま味成分を添加させています。キムチにアミやイカ、イワシにタラなどの塩辛を加えることで、動物性タンパク質の分解により生成されるアミノ酸がキムチのうま味成分となります。

日本の白菜の漬物にはない、キムチのふくよかな味わいはこうした塩辛類の動物性タンパク質に支えられているようです。料理は足し算ですね。

防腐性を高める「唐辛子」と「にんにく」

長時間にわたって、乳酸発酵をさせることでキムチに酸味がプラスされ、塩辛のタンパク質が分解されることでうま味が増す。これがキムチの基本的な仕組み。

長期発酵させているのになぜ腐らないのか?もともと、発酵によって乳酸菌が増えていくと防腐性が高まるようですが、キムチ特有の唐辛子とにんにくもその効果に一役買っています。辛味や香り付けのためではなく、発酵のために長期間保存させても腐りにくくするための唐辛子とにんにくです。

それが結果的には、キムチ特有の「赤い辛味」と「豊かな香り」をもたらしたというのも面白いところです。唐辛子とにんにくが登場する前の歴史的なキムチもあったのだとか。

ここまでの内容をまとめます。

  • 本場キムチのポイント
  • 乳酸菌による長期発酵
  • 塩辛類によるうま味成分の添加
  • 唐辛子とにんにくによる防腐性の向上

我が家の自家製キムチの作り方(β版)

以上のポイントを踏まえ、自家製キムチを試作してみました。

白菜に塩をします。塩の浸透圧で白菜から水分を抜くことが目的です。水分と一緒に野菜の糖質が流出するのでこれが乳酸菌のエサとなります。白菜は水分が多いのでそのままでは味が乗りにくいというのもある。

今回は白菜重量の10%の塩。このまま常温で置いておくと白菜から出た水分で乳酸発酵が進みます。さっさと脱水できたのですが、いかんせん塩分量が多過ぎたような気がします。ものすごく塩辛い。。

そんなわけで真水に浸して塩抜き。次回はこの工程を省きたいので、塩分量を減らしてみます。

その間に、キムチの素となる「ヤンニョム」づくり。いろんなものが入っていますが、キムチの基本的な考え方に乗っ取ると、乳酸菌のエサとなる糖質(砂糖や野菜類)、うま味成分(塩辛にナンプラー)、防腐剤としての唐辛子とにんにく。そして調味料です。分解するとシンプルに理解できます。

今回は使いませんでしたが、小麦粉と水を足して「キムチのり」を加えるのもアリのようで、ヤンニョムにとろみをつけることで白菜に味が乗りやすくするのだとか。あとは個人的な推測ですが、小麦粉は糖質なので乳酸発酵を促進するのにも役立ってそうです。次回はキムチのりを加えてみよう。

画像の薬念は十分とろみがあると思いますが、これは粉唐辛子をたくさん入れてごまかしたため。その分、強烈に辛いキムチと仕上がりました。

塩分調整した白菜にヤンニョムを塗り込みます。白菜の葉と葉の間もまんべんなく塗り塗り。

ジッパーバッグにいれてさらに発酵を進めます。数日もすれば完成。日を増すごとに酸味が強くなっていく味わいの変化がとても楽しい。

ちょっと辛過ぎたキムチは、肉と野菜と炒めてキムチ炒めにも。

参考文献

ひかる




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ABOUTこの記事をかいた人

2013年大卒。社員3名零細スタートアップベンチャー新卒入社。組織開発コンサルに従事後、17年12月末退職。収入0からリスタート。好きなことやりたいことに素直に!ブログを綴りながら生きていく!人生実験してます。