知っていると便利な料理科学 〜水溶性・脂溶性〜

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こんばんは。ひかるです。

知っておくと便利な料理の科学シリーズ。久しぶりに。

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2018年3月16日

野菜や肉に魚、様々な食材には多様な成分がありまして、それらを時には活かし、時には抑えたり調整することで料理が引き立ちます。

例えば、ステーキと一緒に供されるガーリックライスはにんにくの香りを米に移すことが正解だし、一方で煮魚は魚の臭みは抑えて万人に食べやすくしたりしますよね。

食材ならではの「クセ」を活かす・おさえるためのポイントが「水溶性・脂溶性」という概念です。

水溶性・脂溶性とは

水溶性とは、平たく言えば「ある物質が水と混ざりやすいか(混ざりにくいか)」を表す概念です。

水溶性の物質であれば水との親和性が高く、水に溶けます。一方、脂溶性は油との親和性が高い性質です。

少しそれますが、「水と油」という言葉があるように、この2つは相性が悪く互いに混ざらない性質があります。「混ざる」とは表面張力で分子同士が引き寄せあうことですが、水と油の場合、それぞれの表面張力の差が大きいために混ざることができません(水素結合のはたらきによって水の表面張力が強い)。

ビタミンの水溶性・脂溶性

ビタミンは水溶性のもの、脂溶性のものそれぞれあります。

  • 水溶性ビタミン
  • ビタミンC (L-アスコルビン酸)
  • ビタミンB群
    ビタミンB1 (チアミン)
    ビタミンB2 (リボフラビン)
    ビタミンB3 (ナイアシン)
    ビタミンB5 (パントテン酸)
    ビタミンB6
    ビタミンB7 (ビオチン)
    ビタミンB9 (葉酸)
    ビタミンB12 (シアノコバラミン)

>>Wikipedia|水溶性ビタミン

  • 脂溶性ビタミン
  • ビタミンA
  • ビタミンD
  • ビタミンE
  • ビタミンK

>>Wikipedia|脂溶性ビタミン

水溶性・脂溶性ビタミンそれぞれの特徴に合わせた調理法・摂取をすると効率的です。

  • 水溶性ビタミン:水洗い・加熱調理で損失大。尿と一緒に排泄されやすいため少量ずつ頻度を多めに摂取する
  • 脂溶性ビタミン:水洗い・加熱調理の損失小。油調理による吸収率が高い

魚の生臭みは「水溶性」

代表的な水溶性の成分に生魚特有のにおいがあります。

新鮮な魚なら全く問題なくとも、鮮度が落ちてくると「あの」生臭いにおいが発生します。調理法を気をつけないと食べにくい料理に仕上がってしまいます。

魚の生臭みは水溶性です。代表的な調理法についてふれます。

まず第一に、生魚に塩を振る下ごしらえがあります。これは塩締めにし脱水させることで水分と一緒ににおい成分も外に出しにおいを抑えることができます。

魚の干物が室内干しにしてもそれほど臭くないのは事前ににおい成分を外しているのも理由の一つ。

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2019年1月2日

にんにくは油で炒めることで香りを引き出す

にんにくの香り成分は脂溶性です。にんにくは代表的な香味野菜として様々な料理に香り付けとして使われますが、ほとんどの場合、事前に油で炒めます。

油で炒めることで香り成分が油に移し、その後肉や野菜などの食材全体ににんにくの香りをまとわせています。

にんにくの他にも豆板醤(に含まれる唐辛子)も脂溶性です(カプサイシン )。麻婆豆腐など中華料理で活躍する豆板醤も香りをしっかり引き出すためにニンニクと一緒に高温の油で炒めておくと香ばしく奥行きのある仕上がりにすることができます。

ひかる




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2013年大卒。社員3名零細スタートアップベンチャー新卒入社。組織開発コンサルに従事後、17年12月末退職。収入0からリスタート。好きなことやりたいことに素直に!ブログを綴りながら生きていく!人生実験してます。