こんばんは。ひかるです。
少し遅くなりました。この冬もするめいかを塩辛にしました。
僕にとっていかの塩辛は自家製酒の肴の原点ともいうべき一品で、毎年のように作っていますが、今年は少し変化をつけました。
熟成レベルを上げて「ねっとり」仕上げる
昨年の塩辛は「香り」にフォーカスしました。肝を身と和える前に火を入れることで、独特の香ばしい香りをプラス。方向性自体はよかったものの、事前の振り塩が強くなり、出来上がりは文字通り「塩辛い」ものになりました。
今年の塩辛コンセプトは「水分をしっかり抜きつつ、塩味は抑えめ」とします。具体的には、いかの身と肝を合わせる前の熟成期間を長く取ります。
バイト先の魚屋さんで買ってきたするめいか。とても大きくて立派です。
肝も大きなものが取れました。というか、肝が大きかったので塩辛にしようと思ったのです。
竹ザルに塩を振った後、するめいかの肝を載せ、上からしっかり振り塩をします。ラップをして冷蔵庫へ。肝から水分がかなり出るので竹ザルの下には受け皿をしておきます。冷蔵庫で3週間の熟成。
するめいかの胴体は皮をむきます。エンペラも。ゲソは一夜干しにして翌日一足先にいただきました。
塩分濃度3%の食塩水に(立て塩)。昨年までは振り塩をしましたが、ムラができてしまうこともあり、いか全体均一に塩味が乗るように。塩の量もかなり減らしました。立て塩の時間は10分ほど。
ここも昨年からの変更点。干し網で48時間ほど室内干し。塩による脱水ではなく、乾燥による脱水にすることで塩味を抑えます。また乾燥するほどに脱水させてみます。
48時間後。表面はからっから。透明度が増しています。
干し網の後がついてしまいました。
このまま置いといたら、スルメになるんでしょうね。
冷蔵庫熟成3週間のうち、2回ほど振り塩をしなおしました。だんだんと水分が抜けて引き締まっていきます。
3週間後。かなり引き締まり触っても破れたりしません。
乾燥させた身とエンペラはハサミで切ります。
そこに3週間熟成させた肝を皮を外して投入。みりん・酒・醤油と一緒に和えて、冷蔵庫でさらに1週間ほど。その間、毎日かき混ぜる。
みりんは入れすぎると甘くなるので少量で十分。
熟成塩辛の完成。
身を干したことでパリッとしていて心配しましたが、肝や調味料の水分をほどよく吸い込み柔らかさは復活。昨年までのように水っぽさも軽減されていい感じです。振り塩から立て塩に変更し塩分量が減ったことで味わいがとても柔らかく仕上がりました。その代わり甘味を感じます。
昨年までの塩辛は「the 塩辛」という感じですが、今回の塩辛は丸くなり「上品な」印象です。どちらも捨てがたいのですが、今回の塩辛はかなりいいかも。身や肝からの水分が少なくなった分濃縮され、肝の濃さがしっかり感じ取れます。
手間暇はかかりますが、いつもと違う特別で上質な塩辛といった雰囲気です。ゆずを絞ってもいいかも。
翌年の塩辛づくり。
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