こんにちは。ひかるです。
我が家ではステーキ・デーが頻繁にあります。ステーキレストランで食べるよりも圧倒的安価だからです。自宅で炭火焼きができなくてもセラミック焼き網で代用できます。ポイントは赤外線。
セラミック焼き網以外にも、コストコでブロック肉を買ってきて極厚にカット。なかなか火入れが難しい厚切り肉は低温調理で美味しくいただいてます。
>>コストコの牛肩ロースブロック肉を美味しい厚切りステーキに仕上げる方法
日々、自宅で美味しいステーキを食べる調理法を模索しているのですが、今回はステーキ肉を漬け込んでみます。マリネです。
香味油のマリネステーキ
マリネする、漬け込むといっても「味つけ」を目的にはしません。香り付けが目的です。
一般的に肉を調味液に漬け込むと、味が染み込む的な話がたくさんありますが、一説によると味の染み込みは難しいという話もあって僕はこちらを支持しています。味が浸透すると言っても肉表面からわずか数ミリまでが限界だと。
塩味の浸透は難しいとして、果たして香りはどうでしょうか?「香り」なら肉中心まで浸透しなくてもよくって、口に入れたときにふわっと薫ってくれたらいい。
これまでステーキは「網焼き」「低温調理」を試してきましたが、前者では油を使わず焼き上げるのでニンニクの風味などをつけるのが困難、後者ではジッパーバッグの中で低温加熱する間に流出する肉汁に浸かって水っぽくなってしまう。
今回試したいのは香味野菜の香りを移した香味油に漬け込むマリネという方法です。厳密には酢や調味料で味付けさせることをマリネというようですが、今回は「香味油に漬け込む」ということを便宜的にマリネとします。
ステーキをマリネするメリット
マリネステーキは従来の「網焼き」「低温調理」とは異なった長所があると推察しています。
- 香味野菜の香りを肉に移す
- 肉汁の流出を防ぐ
香味野菜の香りを肉に移す
先述した通り、網焼きでは油を使わず焼き上げるために、ニンニクの香りを油に移してフライパンで焼き上げる一般的な方法が使えません。
それでも十分に美味しく焼き上がるのですが、ガーリックオイルのあの香りも捨て難く。香味油にマリネすることでステーキ肉に香味野菜の香りがうつってくれたら幸いですって感じです。
肉汁の流出を防ぐ
マリネした肉を加熱するには低温調理法を採用します。低温調理は肉のタンパク質が変性するギリギリの温度帯で時間をかけてゆっくり火を入れます。
フライパン調理に比べ、かなり低い温度で加熱するために肉汁の流出が少なく柔らかく仕上がるのですが、それでも少なからず肉汁が生じます。
低温調理の過程で、ジッパーバッグの中で流出した肉汁に包まれて加熱するため、仕上がりの肉表面はよく言えば瑞々しく、悪く言えば水っぽくなります。その後、キッチンペーパーで水気を拭き取り網焼きをして焦げ目をつけ、肉表面の水分を蒸発させるものの、この肉汁の流出は考えもの。
そこでマリネなのですが、油の疎水性に着目します。
水と油は混じり合わない性質のことですが、香味油に覆った状態で低温調理をすれば肉汁(水)の流出を低減することができるのではないかという問いです。
マリネステーキの作り方
まずは香味油を用意します。多めのオリーブオイルに香味野菜(にんにく、タマネギ、長ネギ)を加え弱火でじっくり加熱します。
黄金色になるまで火を入れると香味野菜のいい香りがオリーブオイルに移ります。これを香味油とします。
いつも通り低温調理するようにジッパーバッグに牛肩ロースを入れ、肉全体が香味油に覆われるように密封します。
ジッパーバッグの中身は香味油のみ。塩や醤油で味付けはしません。塩分はタンパク質の変性を促し肉汁の流出につながるためです。
冷蔵庫で3時間ほど放置。
57〜60℃で1時間ほど低温調理。炊飯器でもインスタントポットでも。
>>低温調理・自家製ラーメンに大活躍コストコの「Instant Pot(インスタントポット)Nova Plus」
肉汁の流出はというと、確かに少なくなったような気がします。
焦げ目をつけ、表面をカラッとさせる目的で焼き網でさらっと焼き上げて完成。このとき塩胡椒で味付け。
断面の火入れはミディアムレア。もう少しレアにするには、低温調理後に網焼きでは火が入りすぎるのでガスバーナーで炙るぐらいでいいかもしれません。
肉表面が油をまとっているため、焼き網で仕上げ後も肉表面が乾くことはなく、ツヤが出ました。香味油の香りも狙ったほどではありませんがほどよくします。塩胡椒のみのステーキに比べ、コテコテ度アップ。これはアリかも。
どうしたらもう少し香り付けができるか。次回は香味野菜を残したまま低温調理してみます。
塩胡椒だけのステーキと違って複雑味のある味わいになったので、わさびではなくホースラディッシュの西洋感がいい感じでした。
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