大根を最速で(早く)柔らかくする(煮る)方法

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こんにちは。ひかるです。

おでんタネシリーズ第2弾。前回は「こんにゃくに味を乗せる方法」を紹介しました。今回は大根を柔らかく煮る方法です。

>>味が乗らない?ならば見直すおでん「こんにゃく」の下ごしらえ

味が乗らない?ならば見直すおでん「こんにゃく」の下ごしらえ

2019年9月25日

普通に下茹ですれば柔らかくはなりますが、時間がかかるのが難点。最速で早くする方法を考えてみました。このエントリーでは、大根を柔らかくする3つの方法を比較します。

大根が柔らかくなるメカニズム

プロのおでん屋さんの大根を目指します。だし汁がしみっしみで、ほっくほくやわらかいあの食感。

おでん大根は下茹でして柔らかくする方法が王道ですが、なにせ30分以上下茹でせねばなりません。ちょっと時間がかかるんですね。もっと早い方法はないものかと大根の構造から考えてみます。

大根やじゃがいもなどの根菜類の主成分は「水分」です。大根は全体の90%、じゃがいもは70%前後も水分です。残りはほとんど炭水化物。「野菜を食べていれば健康的」みたいな風潮がありますが、水分と炭水化物だということを頭に入れておく必要があります。

「大部分が水分、残りのほとんど炭水化物」

この水分をうまいこと扱ってあげると大根を柔らかくすることができます。次のエントリーで紹介した論文によると

>>《論文まとめ》大根が柔らかくなる・味が浸透する加熱と保存

《論文まとめ》大根が柔らかくなる・味が浸透する加熱と保存

2019年2月6日
  • 大根は加熱によって水分が失われ、その後保存過程で再び吸収する
  • 加熱温度が高く加熱時間が長いと表面部より内部の方が軟化する
  • 70℃加熱は大根を硬くする、軟化には100℃で30分間加熱がよさそう

沸騰(100℃)までの時間を短くすると、大根の脱水が早く進みます。そのほとんどが水分である大根から水分が抜けると、そこに隙間ができるので柔らかくなる、ということかと妄想します。

素早く沸騰させることを考えると、大根を柔らかくする一つの方法として電子レンジが使えます。

過去のエントリーでは「鍋でふかさない」じゃがバターを紹介しました。

>>じゃがバターの簡単レシピ!レンジだけで屋台の味

じゃがバター簡単レシピ

じゃがバターの簡単レシピ!レンジだけで屋台の味

2018年6月24日

じゃがいもの場合、水分と加熱によって柔らかくなる(加水分解)メカニズムを利用して電子レンジで簡単にじゃがバターを作る方法でした。今回も電子レンジが役立つのではないか・・・ということです。

実際、電子レンジで大根が柔らかくなることはこれまで試して理解しているのですが、普通に鍋で下ゆでするのと比較してみます。

次に考えられる大根を柔らかくする方法は「冷凍」です。水は冷凍することで氷に変化すると体積が大きくなります(膨張)。組織内部の水分が氷になると組織を圧縮します。さらに解凍して水に戻ると組織内に隙間ができる(と、同時に脱水される)はずです。

実際にこの冷凍の作用を利用してタコが柔らかくなることを確認しています。

>>茹でタコを柔らかくする方法。「たこの桜煮」を科学する

茹でタコを柔らかくする方法。「たこの桜煮」を科学する

2019年9月13日

大根を柔らかくする方法についても冷凍が有効なのかを試してみます。「鍋」「電子レンジ」「冷凍」この3つを比較します。

大根を柔らかくする3つの方法。どれが一番早く軟化できるか

なるべく条件を揃えるために中心部分のみを使います。

これも大根を柔らかくする方法として重要ですが、皮は厚くむきます。目をこらすと大根の外側は層になってみえます。この部分を大胆に厚く剥いてください。この時もったいない精神で薄く皮を剥いて調理しまうと、出来上がりの大根が外側だけわかりやすく硬くて箸が入らないことを確認できます。

厚く皮を剥いたらそれぞれ別々に同時調理開始。

まず、鍋の下ゆでは通常通り鍋に水を張りガスコンロに火をつけます。

電子レンジ法も鍋と同じように深皿に水を張りラップをして電子レンジへ。この時、大根が全体浸るほどの水を入れます。加熱によって大根から脱水するのでそれを抑えるための水分(といっても脱水されるが)、というイメージです。

電子レンジでの調理は使用上の注意をよく読んだ上で行ってください。特に水を十分に入れないと非常に危険ですので絶対に水なしはやめましょう。

大根が柔らかくなる方法「鍋」と「電子レンジ」を比較します。どちらも調理開始から30分後のもの。見た目にも左の電子レンジの方が柔らかそうです。

電子レンジ調理の大根を箸でつまむとかなり柔らかい。スポンジのように中から水分が滲み出てくるほど。

一方の鍋調理の大根は箸でつまんでもへこんだりはしません。外側は透明で柔らかいのですが中心部分はまだまだ白く硬いままという印象です。

このことから、電子レンジ調理の方が大根を早く柔らかくする方法として適切と僕は結論づけます。

ただし、電子レンジで30分の大根を加熱すると少しやりすぎ。確かに柔らかくはなるのですが水分が抜けすぎてカタチが崩れてしまいます。

電子レンジ調理なら10分ほどがちょうどよくて、まだ少し硬さは残りますが脱水量は少ないのでカタチは崩れず、残りはおでん出汁などで最終調理するときに火を通せば、いい感じに柔らかくなります。

つまり、少なくとも電子レンジ調理の方が鍋の下ゆでに比べて1/3の時間で大根を柔らかく煮ることができるわけです。

一方、大根を冷凍する場合。ラップに包み冷凍庫へ。

冷凍庫に入れて30分後。外側はしっかり凍りました。温めたおでん出汁に入れ解凍させると外側は透明に柔らかくなっていますが、中心部分はまだまだ。加熱時間が必要です。このことから冷凍方法よりも下茹での方がよさそうです。

ひかる




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ABOUTこの記事をかいた人

2013年大卒。社員3名零細スタートアップベンチャー新卒入社。組織開発コンサルに従事後、17年12月末退職。収入0からリスタート。好きなことやりたいことに素直に!ブログを綴りながら生きていく!人生実験してます。