こんにちは。ひかるです。
このブログではよく低温調理法で仕上げた鶏ハムやチャーシューを紹介しています。
ラーメンに入れても最高に美味しい。
>>家庭で簡単に作れる自家製ラーメン。貝と煮干しの本格Wスープの作り方
僕が日常的につくっている料理の一つが低温調理チャーシュー・鶏ハムなわけですが、最近新しい発見しました。いつもの低温調理が一手間加えるだけで、今までよりもしっとりむっちりとした食感に変化します。
基本の低温調理チャーシュー・鶏ハムの作り方
低温調理は温度と時間にだけ気をつければ美味しく作れる簡単料理です。作り方はいたって簡単で・・・。
- 味付けをする
- ジップロックに肉を入れ空気を抜く
- 60〜63℃の湯の中で45分〜90分加熱
- 冷蔵庫で休ませる
- 肉の表面を炙ると香ばしさアップ
4や5は好みで省略してもOKですが、冷蔵庫の低温度で肉を休ませることでカットした時の肉汁の流出を減らし旨味が強くジューシーな食感となります。また5のように肉表面を焦がすことでメイラード反応による良い香りがプラスされます。
肉料理はフライパンではなく、赤外線加熱がおすすめです。
低温調理の詳しい作り方はこちらをどうぞ。
肉汁の香りが気になる?低温調理法をブラッシュアップする新発見
いつもの低温調理もそれはそれで美味しいのですが、低温調理ならではの「肉汁の香り」が気になるのも事実。
低温調理ではフライパンやオーブンでの調理とは異なり、文字通り肉を低温で加熱します。そのため、語弊を恐れずにいうと「レア」のような加熱効果によって、肉汁残存量が多く、驚くほど柔らかい食感を実現しています(正確には火が通っているのでレアではありません)。
柔らかい食感がストロングポイントですが、同時に肉汁による肉の生々しい香りも多少残ります。仕上げに表面を炙ることで解消することができますし、わずかに香る程度ではあるのですが、肉汁の香りは万人ウケする香りではありません。気になる人は気になります。「ステーキは絶対にウェルダン!」という人には特に。
この肉汁をどうにかおさえられないものかと考えた結果、香りと食感が向上する方法を発見しました。
低温調理が向上する新発見とは、味付けをする前に肉に塩を振り一晩寝かします。これだけで肉汁の香りを抑え、「しっとりむっちり」とした食感がさらに向上します。
この手順です。
- 肉表面に塩を振り一晩冷蔵庫で寝かす
- 味付けをする
- ジップロックに肉を入れ空気を抜く
- 60〜63℃の湯の中で45分〜90分加熱
- 冷蔵庫で休ませる
- 肉の表面を炙ると香ばしさアップ
塩振り寝かす工程を加えて完成させた低温調理チャーシュー。添えているのは青唐辛子味噌。
>>《 作り方》青唐辛子の南蛮味噌。そのままでも料理に使い回してもGOOD
よりの写真。チャーシュー断面からは肉汁の流出が抑えられていてさっぱりしています。口に入れると、サクサクとしていて歯切れがいいのが特徴です。
低温調理の「塩振り寝かす」工程の効果とは
塩を振ったのは肉の内部から肉汁を抜く「脱水」をする狙いからです。
もともと肉料理における低温調理法とは、フライパンやオーブンなどの高温調理では肉汁が流出しすぎるためのパサつきを防ぐため、肉汁の残存量を高めることを目的とした調理法です。
そんな低温調理において脱水させるというのは目的と逆行しそうではありますが、加熱による脱水と比べると塩による脱水効果は大きくないため、高温調理ほどの脱水にはならず、いい感じでしっとりむっちり食感を実現できる結果となりました。
そもそもなぜ塩を振ることで脱水できるかというと、浸透圧の効果によります。浸透圧は野菜や肉などの細胞に発生する現象で、細胞壁を隔てて塩分濃度が高い・低い状態になると、低 → 高という流れで水分が移動します。
今回は肉表面に塩を振ることで、塩分濃度が肉内部よりも高くなり、水分(肉汁)が流出するという仕組みです。味付け以外の目的で肉や野菜に塩を振るというのは料理ではごくごく一般的に行われていますが、その裏側にある理由まで理解しておくと他の料理に応用ができます。
我が家では低温調理前には脱水工程を加えるようになりました。以前の低温調理チャーシューと鶏ハム内部の水分量が減るため、冷蔵庫での保存期間も数日伸びるという効果も得られます。
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